VIPたちの饗宴を彩るお酒たち

宮中晩餐会や首脳外交の場で世界のVIPたちに振る舞われている最高級のお酒の数々を御紹介。 特別な日や大切な人への贈り物に。

【饗宴の儀】令和の即位の礼で供されたお酒

令和元年(2019年)10月22日、皇居・宮殿で、天皇陛下のご即位を国の内外に宣明する「即位礼正殿の儀」が行われました。
当日の夜からは「饗宴の儀」が催されました。時代情勢も踏まえ、平成のそれよりも規模や形式の面で簡素化されましたが、4日間・4回にわたり催されました。
第1回目となる「饗宴の儀」は外国の元首や祝賀使節などを招いて、着席形式で行われました。
料理は、平成のものを踏襲して、以下のようなメニューが振る舞われました。料理の提供は、グランドプリンスホテル高輪が担当したとのことです。

 

【前 菜】かすご鯛姿焼、海老鉄扇、鮑塩蒸、百合根、鴨錦焼、黄柚子釜、篠鮟肝、栗、胡瓜
【酢の物】魚介酢漬(スモークサーモン、帆立貝、鮃、公魚(わかさぎ))
【焼 物】牛肉アスパラガス巻、ブロッコリー、生椎茸、小玉葱、小トマト
【温 物】茶碗蒸(鱶鰭、舞茸、三つ葉
【揚 物】三色揚(蟹、鱚、若鶏) 紅葉麩、慈姑、銀杏、松葉そば
【加薬飯】鯛曽保呂、筍、椎茸、干瓢、錦糸玉子、紅生姜
【吸い物】伊勢海老葛打、松茸、つる菜
【果 物】メロン、苺、パパイヤ
【菓 子】和菓子2種

 

また、これらの料理とともに、以下のようなお酒が振る舞われました。
(お酒以外にも、ミネラルウォーター、日本茶、フレッシュオレンジジュースも提供されました)


【日本酒】惣花

純米吟醸酒の「惣花」は1899年、清酒として初めて宮内省(現宮内庁)の御用酒に指定されました。明治時代以降、多くの品評会などで賞を受けました。宮内庁が調達する4種類の日本酒の中で最も多く納められ、大正、昭和、平成の天皇即位式でも使われました。
江戸時代、宴席で参加者に等しく祝儀を配る習慣を「惣花」と呼んだとされ、銘柄名には、お祝い事にふさわしく、「すべての人に至福と愛を」との思いが込められているそうです。
上皇ご夫妻や、天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻のご結婚の際も結納品となり、祝宴などで各国の来賓に振る舞われた実績があります。
ぬるかんで飲むとまろやかなうま味が口中に広がり、香りは鼻を抜けます。宮中では料理も最上のものが用意されるため、味を邪魔せず、食も酒も進む味わいが重視されているそうです。
独自の酵母を使うため生産量は少なく、戦時中の物資統制などもあり、かつては「幻の酒」とも呼ばれたそうです。

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【白ワイン】コルトン・シャルルマーニュ2011

コルトン・シャルルマーニュ(Corton Charlemagne)は、フランス・ブルゴーニュ地方にあるグラン・クリュ(特級格付け畑)の名前であり、この畑から収穫されたブドウから作られたワインを指します。宮中晩さん会でもたびたび登場する最高級ワインのひとつです。
1985年もののコルトン・シャルルマーニュは、平成2年11月12日に行われた上皇さまの即位の礼「饗宴の儀」で振る舞われており、2代続けて天皇陛下の一世一代の饗宴を彩りました。

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【赤ワイン】シャトー・マルゴー2007

シャトー・マルゴー(Chateau Margaux)は、フランス・ボルドーワインのシャトーの名前であり、そこで生産されるワインの銘柄です。「ワインの女王」と呼ばれるボルドーワインの中でも、シャトー・マルゴーは「最も女性的なワイン」と形容され、華やかな香り、口当たりの滑らかさ、しっかりしたボディと繊細さを備えています。
宮中晩さん会でもたびたび登場する最高級ワインのひとつです。

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日本のみならず海外でも広く報じられた「即位の礼」は、世界共通の記憶になったことと思います。
何十年に一度という特別な機会に振る舞われたお酒は、国籍を問わず一目置かれることは間違いないでしょう。特別なお祝いや大切な人への贈り物に是非お選びになってみてはいかがでしょうか。