2014年、来日したトルコのエルドアン首相を歓迎する晩餐会が迎賓館で催されました。
近年、総理大臣の主催する晩餐会では、日本ワインや日本酒が積極的に用いられています。国を挙げての消費拡大・輸出促進の意味合いもあると考えられますが、それだけ日本酒が世界のスタンダードになるとともに、日本ワインの質も向上してきているためといえるでしょう。
歳月に磨かれ、気候風土に育まれ1000年近い歴史をもつ勝沼町産甲州種。この伝統品種に勝沼人の知恵と技を加え、「日本の食に合うワイン」をテーマに 醸造し、品質審査委員会の厳しい審査に合格したワインです。
ワインの名前にもある「シュール・リー」は、フランス語で「オリの上」という意味で、ワインの醸造方法の一つです。発酵終了後オリ引きをせず、タンク内に静置し、数ヶ月間そのままとし、その上澄みを瓶詰めをします。沈降してオリとなった酵母が自己消化し、アミノ酸が溶け出すため、ワインに豊かなボディと独特の香味を与えるのです。「国内果実酒の表示に関する基準」によれば、「オリとの接触期間は5ヶ月以上、仕込みの翌年の6月末までに瓶詰したもの」とされています。
このワインは、シュール・リーの味わいを損ねないために、冷却や濾過等の処理をあまり行っていません。
安倍総理の出身地・山口県の「獺祭」です。先日ご紹介したように、オバマ大統領来日時にも振る舞われたお酒であり、安倍総理の「おもてなし」には欠かせないお酒となっているようです。
まだまだ馴染みの薄い日本ワインですが、総理大臣の晩餐会で振る舞われた日本ワインであれば、外国の首脳に供するにふさわしい確かな品質のワインですから、安心して購入することができると思います。この機会に、日本ワインをお楽しみになってみてはいかがでしょうか。
