【総理夕食会】ジョージア大統領に供されたワインと日本酒
2014年、ジョージア(グルジア)のマルグベラシビリ大統領が来日し、総理大臣官邸で大統領を歓迎する総理夫妻主催夕食会が開かれました。
メニューは、前菜、御椀、お造り、焼物、蒸し物、食事、香の物、留椀、デザートで構成される和食のコースで、下記の日本ワイン・日本酒が供されました。
ちなみに、大統領は大の和食ファンで、5日間の日本滞在中は和食で通したそうです。
「アルガブランカ クラレーザ」は勝沼醸造(山梨県甲州市)のプレミアムワインで、日本固有のぶどう「甲州」から、シュール・リー醸造法(ワインと澱をゆっくり接触させる)を用いて、和食に合う辛口ワインとして造られました。ワインとの相性が難しいとされていた味噌、醤油、わさびにも良く合うため、洋食のみならず和食との相性が良いのが特徴です。
「ソラリス 信州千曲川メルロー」は外国のコンクールで数々の賞を受賞している赤ワインです。
千曲川流域に広がる小諸市と上田市は、葡萄の生育期に降水量が少なく、冷涼なわりには日照時間が長いため、メルロー種など醸造用葡萄の栽培に大変適しています。ここで収穫されたメルロー種を、定期的にルモンタージュ(※)しながら約3~4週間醸し発酵させています。
メルロー種の持つキメの細かい渋味がしっかりと引き出され、ほどよい樽熟成が行われることで、非常に滑らかなバランスのよい味わいのワインに仕上がっています。
(※)ルモンタージュとは、ワインのステンレスタンクの下部から最上部へのパイプを繋ぎ、ワインを循環させる醸造方法です。タンクに深く沈んだワインを最上部に振りかけることで、タンク内のワインを循環させて発行を促しむらをなくす効果があります。
「日高見」は軽やかな口当たりが特徴で、料理との幅広い相性の良さを実感できる「食中酒」です。特にお魚との相性は抜群とのことです。
総理大臣官邸のおもてなしでは、日本ワインや日本酒が積極的に用いられています。日本人として押さえておきたい、とっておきの日本ワイン・日本酒を知りたい場合は、総理大臣官邸の饗宴で振舞われるお酒をフォローするのが最も近道といえるかもしれませんね。
【宮中晩餐会】フランス大統領に供されたワイン
2013年、フランスのオランド大統領(H.E. Mr. Francois Hollande, President of the French Republic)とパートナーのヴァレリー・トリエルヴェレール女史(Ms. Valerie Trierweiler)が国賓として来日し、天皇皇后両陛下が宮中晩餐をお催しになりました。
その際に振る舞われたワインは下記のとおりでした。
なお、 2005年のシラク大統領来日時の宮中午餐会で振る舞われたワインについては、こちら をご覧ください。
このブログでもおなじみ、宮中晩餐会の乾杯酒といえば「ドン・ペリニヨン」です。
ドンペリは、限られた作柄の良い年のブドウのみを使用して造られ、老舗のメゾンのモエ・エ・シャンドン社の管理の 行き届いたカーヴ(地下蔵)で7年程度の熟成を経たものであり、名実ともに最高級のシャンパンです。
宮中晩餐会で供されたドン・ペリニヨンは、1998年製でなかなか入手も難しいですが、お手頃価格のドン・ペリニヨンも販売されていますので、下記のリンクからお好きなドン・ペリニヨンをお選びになってみてはいかがでしょうか。
「モンラッシェ」の中でも、畑の属する地区によって、ピュリニー・モンラッシェやサッサーニュ・モンラッシェに分かれています。さらにその中にも区分があります。宮中晩餐会で供されたモンラッシェがどのモンラッシェだったのかは分かりません。
宮中晩餐会で供されたモンラッシェ・グラン・クリュは、1988年製でなかなか入手も難しいですが、もう少しお手頃価格のモンラッシェ・グラン・クリュも販売されていますので、下記のリンクからお好きなモンラッシェ・グラン・クリュをお選びになってみてはいかがでしょうか。
シャトー・ラフィット・ロートシルトは、フランス・メドック地区ポーイヤック村にある著名なボルドーワインのシャトーで、そこで生産される赤ワインを指します。現在メドックに4つある第1級格付けワインの中で、シャトー・ラフィット・ロートシルトはしばしばその筆頭に挙げられています。
宮中晩餐会で供されたシャトー・ラフィット・ロートシルトは、1990年製でなかなか入手も難しいですが、お手頃価格のシャトー・ラフィット・ロートシルトも販売されていますので、下記のリンクからお好きなシャトー・ラフィット・ロートシルトをお選びになってみてはいかがでしょうか。
大統領のパートナーとしてこの宮中晩餐会に出席したトリルベレール女史は、2014年に出版した自著「Merci pour ce moment(いまの時に有り難う)」において、「最も思い出に残る国賓訪問」として、この宮中晩餐会を挙げており、次のように記しています。
「天皇、皇后両陛下主催の晩さん会は、いまでも忘れがたい、魂を奪われるような最高の記憶として残っている。北フランス出身の貧しい私のような小娘が、皇后から『ミチコと呼んでください。私もファーストネームで呼ばせていただいていいですか』と言われようとは。私は『皇后さまとお呼びするしか失礼でできません』と言いました。皇后さまは私の立場を理解してくださいました」
宮中晩餐会の実際の様子はなかなか知ることはできませんが、主賓として招かれたトリルベレール女史が「魂を奪われるような最高の記憶」と記すほど、天皇皇后両陛下が真心を込めて素晴らしいおもてなしされていることがわかります。
この宮中晩餐会で振る舞われた最高クラスのワインを、大切な人への贈り物や記念日などに是非お選びになってみてはいかがでしょうか。
【宮中午餐会】フランス大統領に供されたワイン
2005年、フランスのシラク大統領(H.E. Mr. Jacques Chirac, President of French Republic)夫妻が来日し、天皇皇后両陛下は宮中午餐会をお催しになりました。
このブログで何度もご紹介している「宮中晩餐会」では、メインディッシュは、賓客の宗教に関係なく召し上がっていただけるように「羊もも肉の蒸し焼き」が振る舞われ、デザートには「富士山型アイスクリーム」が出てくるのが定番ですが、「宮中午餐会」のメニューとなると、必ずしもそうとは限らないようです。この時のメニューは次のようなものでした。
・春野菜のコンソメ
・カレイの詰め物巻、シャンパンソース
・牛肉のポワレ、ブクティエール風
・季節のサラダ
・抹茶のババロワ
・菓子
そして、この時に振る舞われたワインは次のとおりでした。
シャンパンが、宮中晩餐会の定番「ドン・ペリニヨン」ではなく「ポメリー ブリュット・ロワイヤル」だったのが大きな特徴です。
【シャンパン】ポメリー・ブリュット・ロワイヤル(Pommery Brut Royal)
ポメリーは、甘口が主流だった時代の中、1874年にシャンパンで初めて「ブリュット(辛口)」を 誕生させました。辛口シャンパンの代表格ともいえるでしょう。
ポメリーは、以前ご紹介した昭和天皇のご大礼でも供された正統派のシャンパンですが、宮中晩餐会の定番「ドン・ペリニヨン」と比べると、お値段も750mlで3,000円台からとかなりお手頃なのが嬉しいですね。
下記のリンクからお好きなポメリー・ブリュット・ロワイヤルをお選びになってみてはいかがでしょうか。
【白ワイン】コルトン・シャルルマーニュ(Corton-Charlemagne)1996年
コルトン・シャルルマーニュ(Corton Charlemagne)は、フランス、ブルゴーニュ地方にあるグラン・クリュ(特級格付け畑)であり、この畑で収穫されたブドウから作るワインをいいます。このブログでも何度もご紹介している、宮中の饗宴で定番ともいえる最高級白ワインです。
宮中午餐会で供されたコルトン・シャルルマーニュは1996年製でなかなか入手も難しいですが、お手頃価格のコルトン・シャルルマーニュも販売されていますので、下記のリンクからお好きなコルトン・シャルルマーニュをお選びになってみてはいかがでしょうか。
【赤ワイン】シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau Mouton Rothschild)1985年
シャトー・ムートン・ロートシルトは、150年以上にわたるボルドー・メドック地区の格付けの歴史の中でただ唯一、格付け変更が許され、1級に輝いたシャトーとして知られています。
宮中午餐会で供されたシャトー・ムートン・ロートシルトは1985年製で大変高価でなかなか入手も難しいですが、お手頃価格のシャトー・ムートン・ロートシルトも販売されていますので、下記のリンクからお好きなシャトー・ムートン・ロートシルトをお選びになってみてはいかがでしょうか。
ワインの本場であるフランスの大統領をおもてなしするために選ばれた、正統かつ最高級のフランスワインの数々です。宮中の華やかな午餐会の様子に思いを馳せながら、大切な人への贈り物や記念日などに、是非お選びになってみてはいかがでしょうか。
【ノーベル賞】授賞式記念晩餐会で供されるシャンパン
毎年、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルの命日に当たる12月10日、スウェーデンの首都ストックホルムで催されるノーベル賞授賞式。授賞式に続けて、ストックホルム市庁舎で記念晩餐会が華やかに催されます。
ノーベル賞の公式ホームページでは、過去の晩餐会のメニュー・ワインのリストがご覧いただけます。⇒2017年のメニュー
そのノーベル賞記念晩餐会で必ず乾杯酒に用いられるシャンパンが、「テタンジェ ブリュット・レゼルヴ(Taittinger Brut Reserve)」です。
フランスに本拠を構えるシャンパーニュ・テタンジェテタンジェのブリュット・レゼルヴは、毎年ストックされているいくつかのヴィンテージのワインをバランス良くブレンドし、瓶内2次発酵後、最低3年間はセラーで熟成されます。シャルドネを40%までブレンドしており、優れた芳香の広がり、エレガントで複雑な味わい、いきいきとしてフレッシュな印象を与える大変魅力的な味わいをお楽しみいただけます。
なお、フランス大統領の公式レセプションにも用いられており、007シリーズ「ロシアより愛をこめて」や「ニキータ」など数多くの映画にも登場することでも知られています。
ノーベル賞という世界で最も権威ある賞の授賞式記念晩餐会で供されるシャンパンですので、例えば、何か受賞された方や達成された方へのプレゼントにされるのも素敵なのではないでしょうか。
【大統領晩餐会】ホワイトハウスで供された日本人の造ったワイン
2015年、ホワイトハウスで、オバマ大統領(当時)の主催により、訪米した安倍首相を歓迎する公式晩餐会が開かれました。
日本を意識したメニューに合わせて供されたワインは、カリフォルニアで唯一の日本人女性ワインメーカー、アキコ・フリーマンさんが生み出した「フリーマン・ヴィンヤード Ryo-fu(涼風) シャルドネ」でした。
フリーマン・ヴィンヤード Ryo-fu(涼風)シャルドネの商品一覧(楽天市場)
ちなみに、乾杯で供されたのは、安倍首相の地元山口県の獺祭・純米大吟醸でした。
ホワイトハウスの「おもてなし」は、お酒ひとつをとっても、相手国に合わせて様々な配慮がなされていることがうかがえます。
日米の懸け橋となっているワインといえる「フリーマン Ryo-fu シャルドネ ロシアン・リヴァー・ヴァレー」は、例えばアメリカ人のお客さまにお出しするのにもふさわしい素敵なストーリーのあるワインといえるのではないでしょうか。